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おしょうさんたちの「やってもうた!」というお話です。
このページでは皆さん方の「やってもうた」お話を募集しております。
おしょうさんに限らず寺庭さんも、こちらのフォームから投稿して下さい。
これは、修行を終えてすぐの出来事です。
修行道場の僧堂というところは、何かを言いつけられればすぐに行動に移すようなところです。
夜中に檀家さんより電話がありました。
「おばあちゃんが亡くなったようです。枕経をお願いします。」
私は「わかりました。すぐにうかがいます」と言う応対をして出かけました。そこで一通りお経も終り、お茶をいただいていますと、白衣を着た方が障子をあけて入ってきました。
見れば町のお医者さんです。そこの家の方が「今、和尚さんにお経をあげてもらったところです。」と言いますと、先生は一通り検査?をし「和尚さんが居るから間違いないでしょう」と言われました。
聞けば様態が悪くなったら、お寺とお医者さんに電話をするように言われていたらしく、お医者の先生は忙しかったらしくて、私のほうが早くついたようです。田舎だから起こる事でしょうが、慌てる何とかでした。
本当に恥ずかしい話し「やってもうたー」いろいろ確認しとけばよかったなー。と、言うことを教えてもらった出来事でした。
今回のやってもうた人 願行寺 入不二香道(臨済) |
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投稿ありがとうございました。
しかし、本来の「枕経」は生きている内に行ったようですよ。
おしょうさまの迅速な行動には、アタマが下がります。 |
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今から約十年前の秋彼岸の出来事です。私は檀家の法事に行くために125CCのバイクに乗って出かけたのです。ちなみに私は学生時代から10台以上のバイクを乗り継ぎ、バイクの運転には自信を持っていました。
普段、バイクや車を運転する時には、操作の妨げにならないように略衣という袖や裾の短い法衣を着るのですが、その時はすでに檀家さんとの約束の時間を過ぎていたので、その家で法衣を着替える時間を節約するために、出頭衣(法要や法事に着用する裾の長い法衣)をまとい、バイクに飛び乗って道を急ぎました。
ところが運悪くバイクのチェーンに法衣の長い裾が巻き付いてしまったのです。その時、時速60キロくらいは出ていたと思いますが、リヤタイヤ(後輪)がロックして、バイクはあえなく転倒、私の衣はチェーンに巻き付いたままでバイクに引きずられならがアスファルトを滑っていきました。やがてバイクが止まり、足が痛むので見てみると、足は血だらけで紅ショウガ状態でした。
なす術もなく、道ばたで血だらけの膝を投げ出して座っていたら、たまたま通りかかった近所の農家のおじさんが「和尚どうした、大丈夫か?」と親切に声を掛けてくれ、血まみれの私と、バイクを軽トラの荷台に積みんで、寺まで送ってくれたのです。まさに地獄に仏とはこのことです。
寺に戻ると、案の定、檀家から催促の電話がかかっておりました。怪我のことを説明したのですが、「親せきが待っているから、来てくれないと困る。短いお経でサッとすましてくれればよいから、とにかく来てくれんか」と矢の催促。まったく鬼のような人です。
仕方ないので、取り敢えず傷を包帯でぐるぐる巻きにして法事に駆けつけました。怪我で正座ができないため、家の人に断わってあぐらでお経を読んでいましたが、読経の途中、傷口からダラダラと血が噴き出してきたのです。やがてその血は白衣を真っ赤に染め、座布団まで血だらけになってしまい、檀家さんも親せきの人たちも驚いていました。
あの時は本当に参りました。やはり裾の長い法衣でバイクに乗るのは危ないです。賢明なる檀家の皆さん。和尚さんを法事に招く時は、お寺まで迎えに行きましょう。
今回のやってもうた人 城願寺 五葉光鐵(臨済)
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投稿ありがとうございました。
やってもうた話としては、痛々しさがヘビーに伝わるお話です。
おしょうのカラダよりも法事が大切・・・う〜ん、考えさせられますねぇ。 |
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やってもうた!
もう、20年以上も前の話です、私が豊中の某寺で小僧生活をしていた時、棚経だったと思います。
豊中市役所の近くなのですが、宅を間違え隣の家へお参りして、お茶まで飲んで、お布施も貰って帰ってきました。
同じ垣根で同じような家、おまけに同じ名字なんて思いませんよね。
しかも間違えた家は、初盆のお参りの予定日時と合致していたのです、偶然にもびっくりものです。
本当に行く家に再び行き、事情を説明してお布施は返却していただきました。お恥ずかしい話です。
今回のやってもうた人 塩見徳哉さん(臨済)
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ひゃー、やってもうた!
お茶とお布施までシッカリ頂いて・・・。
お徳用さんの人柄で、相手も信用したのですね。
やはり自分では、返却しづらいものです。
しかし正直者ですね。 |
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やってまいました。
と言っても、これは不幸な偶然がいくつか重なってしまったからです。私が出張中に、○○町のEさんが亡くなったらしいとの話を寺庭から聞いておりました。「これは、寺に戻ったら枕経から通夜・葬儀と忙しいな」と思いつつ、夕刻寺に戻りました。
もう臨終の通知はあったものとばかり思っていたのですが、未だにEさん宅からは連絡がないとのこと。不審に思った私は、こっそりとEさん宅前まで車ででかけてみると、玄関先には「忌中」の文字がありました。
なにもコソコソすることはなく、堂々とEさん宅へおじゃますれば良かったのですが、連絡も無いのにズカズカ入っていってはいけないと思い、そのまま寺へ戻りました。
おかしいな、と思いつつ次の朝になっても連絡無し。
新聞には訃報まで掲載され、葬儀は明日・式場は長福寺とまで載っているじゃぁ、あ〜りませんか。
たまりかねて、Eさん宅に電話を入れると「電話は既に入れてあります。お子さんが出られて、和尚様は明日昼でないと戻りません。と、言われたので私どももご連絡をお待ちしておりました」との事。
がっび〜ん!ですよ。
早速、息子に詰問するとEさん宅から電話があったが、内容が良く把握できないので、明日昼に戻りますと言って電話を切ったとの事。
それもそのはず。我が寺の電話はテレビの横にあり、耳の遠い閑栖が大きな音で見ていたので、電話がよく聞き取れなかったようです。
それ以来、電話がかかるとテレビのスイッチを切って応対するようになりました。恥をしのいで、平身低頭Eさん宅へおじゃましましたが、あまりの恥ずかしさに涙が出ました。
今回のやってもうた人 おしょさま
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