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煩悩が菩提となるは
渋柿が甘干となるがごとし
(ぼんのうがぼだいとなるは
しぶがきがあまぼしとなるがごとし) |
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ものを
生かして使うが
仏の道
(ものを
いかしてつかうが
ほとけのみち) |
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金ほしや
地獄の沙汰も金しだい
金でゆけぬは
極楽の道
(はねほしや
じごくのさたもかねしだい
かねでゆけぬは
ごくらくのみち) |
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貰わずに
ちぎれば柿の
渋さかな
(もらわずに
ちぎればかきの
しぶさかな) |
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かんしゃくの
くの字をすてて
日をくらす
関 雄峰
(かんしゃくの
くのじをすてて
ひをくらす) |
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失敗しない人は立派
失敗より立ち上がる人は
なお立派
(しっぱいしないひとはりっぱ
しっぱいよりたちあがるひとは
なおりっぱ) |
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歯が抜けて
かみしめる
親の味
(はがぬけて
かみしめる
おやのあじ) |
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彼岸
自然をたたえ
生物をいつくしみ
先祖をうやまい
亡き人をしのぶ
(ひがん
しぜんをたたえ
いきものをいつくしみ
せんぞをうやまい
なきひとをしのぶ) |
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大いなるものに
いだかれあることを
今朝ふく風の
涼しさに知る
山田無文
(おおいなるものに
いだかれあることを
けさふくかぜの
すずしさにしる) |
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たらちねの
心のやみを知るものは
子を思うときの
なみだなりけり
藤原基良
(たらちねの
こころのやみをしるものは
こをおもうときの
なみだなりけり) |
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盆近し
一人ひとりの
位牌拭く
(ぼんちかし
ひとりひとりの
いはいふく) |
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在りし日の
背を洗うごと
墓洗う
(ありしひの
せをあらうごと
はかあらう) |
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きょうほめて
あす悪く言う人の口
泣くも笑うも
人の世の中
(きょうほめて
あすわるくいうひとのくち
なくもわらうも
ひとのよのなか) |
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なくては
ならぬ
人になれ
(なくてはならぬ
ひとになれ) |
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一寸坐れば
一寸の仏
(いっすんすわれば
いっすんのほとけ) |
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浅い水ほど
波が立ち
深い水ほど
豊かに流れる
(あさいみずほど
なみがたち
ふかいみずほど
ゆたかにながれる) |
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下がるほど
人の見上げる
藤の花
(さがるほど
ひとのみあげる
ふじのはな) |
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ジューンブライダル
結婚前には両目を
大きく開いて見よ
結婚してからは
片目を閉じよ
(けっこんまえにはりょうめを
おおきくひらいてみよ
けっこんしてからは
かためをとじよ) |
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あれほどに
摘まれても
芽吹く茶の木かな
(あれほどに
つまれても
めぶく ちゃのきかな |
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母が拝めば
子も拝む
後ろ姿の
美しさ
(ははがおがめば
こもおがむ
うしろすがたの
うつくしさ) |
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散る桜
残る桜も
散る桜
(ちるさくら
のこるさくらも
ちるさくら)
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心よき微笑は
家庭の太陽である
(こころよきほほえみは
かていのたいようである) |
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姿より
香りに生きる
花もある
(すがたより
かおりにいきる
はなもある) |
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迷いとは
心がふたつになること
悟りとは
心がひとつになること
(まよいとは
こころがふたつになること
さとりとは
こころがひとつになること) |
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今日彼岸
菩提の種を
蒔く日かな
(きょうひがん
ぼだいのたねを
まくひかな) |
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ふまれても
根強くしのべ福寿草
やがて花咲く春は来るなり
(ふまれても
ねづよくしのべ ふくじゅそう
やがてはなさく はるはくるなり) |
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雑巾(ぞうきん)を
あて字で書けば
蔵(くら)と金(かね)
あちら福々(ふくふく)
こちら福々(ふくふく) |
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涅槃会【ねはんえ】
お釈迦さまのご命日 2月15日
臨終の
夕(ゆうべ)まで修行と
知るべし
(上島鬼貫) |
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節分【せつぶん】
2月3日
鬼は外
いえいえ鬼は
内にあり |
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和顔施【わがんせ】
笑顔のほどこし
この一年
すべてにほほえみを
ささげよう |
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言辞施【ごんじせ】
ことばのほどこし
言葉を
良く洗って使おう |
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口是禍門【くちこれかもん】
他人をとがめんとする
わが心をとがめよ |
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成人とは
成仏に近づいたこと
仏とは
理想的人間像 |
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謹賀新年 |
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